ギリギリに動き出す、ラストミニッツで買いものをする方は、要注意です。
ホリデーショッピングが本格化するまでには、あと1か月ほどありますが、専門家の方々に
よりますと、昨年と比べて、「配達の遅れ」、「在庫問題及び駆け込みセールの減少」で
消費者は買いものするのに苦労する可能性があると警告しています。
この問題は、コロナウイルス・パンデミックに直結しており、過去8か月間で、小売業界と
運送業界の対応能力は、限界に達していそうです。
ウォールストリートジャーナのPaul Ziobro / ポール・ジオブロ氏の新しいレポートにより
ますと、FedExやUPSのような主要クーリエは、ホリデーシースンに入る前の現時点で、「キャパがほぼない」、「キャパが全くない」と小売業者に状況を通達し始めています。
USPS / 米国郵政公社もコロナ禍の中、すでにいっぱいいっぱいですが、更に選挙日に向けて郵送投票の猛攻撃を受け、パンク寸前のようです。 また、DHLやLaserShipのような中小
クーリエ企業は、予約でキャパは既にいっぱいで、ホリデーが終わるまで新しい引き合いは受けないようです。
つまり、ホリデーシーズン向けの商品であっても配達が、遅れる可能性が大有りで、
業界の専門家たちは、このような状況を「shipageddon 」と呼んでいます。
出荷データを分析するソフトウエア会社Ship Matrix / シップ・マトリックスの社長、
Satish Jindel / サティシュ・ジンデル氏は、「消費者は、とにかく配達の遅延日数を考慮
して行動する必要がある。」と、ウォールストリートジャーナルに語りました。
ジンデル氏によりますと、サンクスギビングとクリスマスの間は8,630万個の荷物が出回ると推測していますが、運送業界自体のキャパは、1日あたり7,910万個とのことで、つまり、1日あたり約700万個分のキャパが不足しているとの計算になってしまいます。
また、配達問題とは別にもう1つ。そもそも欲しい商品を見つけるもの苦労するかもしれません。
広告会社Pablicis / パブリシス社の最高商務戦略責任者のJason Goldburg / ジェイソン・
ゴールドバーグ氏は、小売業者はホリデーシーズン後の過剰在庫を回避するため、在庫縮小をしており、欲しいものも探せず、買えないかもしれないとForbes / フォーブスに記事を
投稿しました。
在庫が少なくなれば、セール品も少なくなり、最後のたたき売りセールも少なくなる可能性もあります。特にクリスマス前に在庫不足になればなおさらです。
また、それに加えて、店舗での密集を避けるため、店頭での特価品やセール自体を廃止してしまう可能性もあるようです。CDCP /米国疾病予防管理センターは、混雑した店舗内での
買いものは、ハイリスクなことで、コロナウイルスの拡散につながるとしています。
今年のホリデーショッピング予測は、パンデミックの影響を長期的にも受けてしまいそう
です。店舗が閉鎖され、オンラインで多くの消費者が買いものを始めた3月以降、運送業界と小売業界には、大きな負担がかかっています。そして、ホリデーシーズンが近づいている
今でも、出荷能力、在庫不足などの問題は解消されていないため、今年のホリデー
ショッピングシーズンは過去とは大きく異なるものになるでしょう。
既にご近所のウォルマートでも在庫不足が始まっており、例えば、コロナ禍の中、よく
売れている自転車の売り場を見てみると、きっとドンドン売れていくからでしょうが、
自転車を組み立てて展示することもせず、箱に入ったまま、店頭に並べてあるだけで、
展示部分は見事にスカスカです。
在庫圧縮が始まり、大量生産、大量消費の時代が終わりに近づいているのかもしれません。
また、ダークストアが増え、不足している運送キャパを補うためにも、アマゾンのように、自社配達が増えていくのかもしれません。
これからも新しいもの/動向を追いかけて、皆さんと共有していきたいと思います。
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