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JCペニーも秒読み

JCペニー(JC PENNY CO INC)が、破産申請に向けて準備を始め、来週にも倒産、
850店舗ある約1/4を閉鎖し、118年の歴史に幕を閉じるだろうと国際ニュース通信社ロイターが報じました。

新型コロナウイルスの影響が大きいとはいえ、ビフォーコロナから40億ドルの負債、
Eコマース、ディスカウンターとの競争に苦戦を強いられていました。

85,000人の従業員を抱えるJCペニーは、現在、債権主と交渉中、財務強化を図っているとのことですが、関係者によると、ローンは4億ドルにも5億ドルにも膨れ上がるだろうと
言われています。

どれだけの支払期限猶予が債権主より与えられるかにもかかっていますが、木曜日には、
1,700万ドルの支払いをジャンプ、デフォルトになるまで5日しかない状況のようです。
また、先月ジャンプした1,200万ドルに関しては、30日の猶予期間中とのこと。

関係者曰く、財政破綻をどのように再建していくかの判断は下していないとのことですが、それ以上のコメントは現状していないとのことです。
また、資金調達と並行して、約200店舗の閉鎖も場合によっては辞さない計画をもしている
とも言っています。

JCペニーは、2つの別々の企業として倒産から抜け出すことを検討しているようです。

1つは不動産管理会社として。
1つは小売店運営会社として。

そして、負債をチャラにしてもらうとの引き換えに、ヘッジファンド含めた多数の債権主が主導権を握り、それらを経営していくとの構想だそうです。

オンラインビジネス、Eコマースの売上では、閉鎖している店舗の売上減少の穴埋めを
することができていません。
手元のキャッシュで数か月は持ちこたえられるとしても、6月に1億ドル以上、さらには
3億ドル以上の利息返済があり、2023年には20億ドル以上の返済をしないといけない
ようです。

一部の店舗では新ルールの元、営業再開を始めたものの今回の新型コロナウイルスによる
パンデミックで売上は消滅し、ニーマンマーカスNIEMAN MARCUS GROUPやJクルー
J.CREW GROUPが倒産してしまったように、引き続き強烈な苦戦を強いられています。


21世紀にはいると、Eコマース革命、さらにはディスカウンターと言われるTJX Cos Inc’s (TJX.N)、Marshalls、T.J. Maxxの台頭が、JCペニー、その他の小売店の売上を浸食し始め
ました。

2004年からは、

Myron ‘Mike’ Ullman (2004-11; 2013-15) 
Ron Johnson (2011-2013) 
Marvin Ellison (2015-2018) 
Jill Soltau (2018-present) 

と数多くのCEOを迎え入れ、失敗した変革からの脱却を何年もかけて図りましたが、
明るい結果は出ず、今回のような状況に陥っています。

また、コロナ前には、一部の店舗では、買いやすい値段帯のアパレルが功を奏し、
予算を上回る結果が出ていたようですが、新型コロナウイルスの影響を受け、
追加12.5億ドルを引き出さなければならず、倒産申請準備に入らざる負えない状況に
至ってしまったようです。

Eコマースには、「便利さ」、ディスカウンターには、「安い値段」があります。
「消費者は小売店に何を求めているのか?」をしっかりと見直し、アフターコロナ、
ウィスコロナの時代に向けて進化して行って欲しいと願います。

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