FORBESによりますと、
KマートKmartは、ひどく厳しい状況に置かれ全米34店舗まで縮小しています。
最近だと消費者の認知度も低くなり、
「KマートKmartって今もまだあったっけ?」
なんて言われてしまうかもしれないかもしれませんが、今も尚、健在です。
他の小売店が新型コロナウイルスCOVID-19の影響で一時閉鎖に追い込まれた中、
もちろん大打撃は受けているものの週から任命されエッセンシャル店とみなされ
営業はしています。
しかしながら、つい最近までは、全米50州にかけて2,100店舗以上を展開していましたが、
今では輝かしい過去とはうらはらに、34店舗のみが残っており、細々と営業を続けている
ような悲惨な状況です。
KマートKmartは、1962年に設立されました。
同年には、ウォールマートWalmart、ターゲットTarget、ウールコWoolcoなどの
小売チェーンストアも現れています。
オーナー企業のS.S. Kresge Companyは、ジャンプスタートを切るためにも、
全米を網羅するディスカウントストアを展開することを計画しました。
KマートKmartは、ヘアピン、毛皮コート、メンズスーツ、ボーリングボール、
ダイアモンド指輪と3つで1ドルのサンドイッチを販売するところから始めました。
ホームグッズコーナーには木材からペンキから金物までを揃え、郊外のお客様が欲しい
もの、必要とするものまで何でも品ぞろえすることもしてきました。
10年も経たないうちに580店舗まで拡大。1982年には、2,000店舗を超えるまでに
なりました。1980年代終わりには、小売業では、ナンバー2、全米企業の中でもナンバー10
まで成長し、その後にウォールマートWalmartが続いていました。
しかしながら、1990年11月、ウォールマートWalmartはKマートKmartの売上を抜きました。
ウォールマートWalmartは新しく、値段も安かったので、KマートKmartは、みすぼらしく、
とても高いお店に見えるようになってしまいました。
そしてこれがKマートKmartにとって負のスパイラルの始まりでした・・・。
2001年には倒産、2004年にはシアーズSearsと合弁、エディー・ランパートCEOの冷酷なる
リーダーシップが大きな影響を及ぼし没落の一途をたどりました。ターゲットTargetや
インターネットの出現も大きかったようです。品薄な店内、汚れたフロア、薄暗い
パーキング、そして若干高めプライスのお店は、不必要な存在になってしまいました。
しかしながら残りの34店舗になってようやく変化が見られ始めるようになりました。
ここ10年で初めて、地元密着型店舗に生まれ変わり、エッセンシャル店として開店しています。
一番最近視察に行ったのは、Marylandの店舗でstay-at-home中です。
ソーシャルディスタンスの注意を呼び掛けるサインが不要なくらいお客は入っていません。
在庫過剰の洋服の山が不ぞろいなグロサリーの横にあり、不毛なホームグッズ、スポーツ
用品、挙句の果てには、安くなったホリデー向け商品の数々・・・。
しかしそんな中、薬局ははっきりとコーナーに展開しており、日々お客様に対応して
いました。数年の間に訪れた他のKマートKmartとは明らかに違い、
MarylandのKマートKmartには、清潔感あり、自分たちのプライドを持ち合わせている
ようでした。
商品供給が激減する中でもベストを尽くしていました。週2回あったトラックでの供給は
半分に減らされ、何が入ってくるかも分からない状況でも従業員は、お客様に買って
もらえるものが届き、売上を落とさなくてもすむようにと願っていました。
従業員は仕事をこよなく欲し、地域にはもう空き店舗は作らないと必死です。
それでも、キャッシャーに関しては、とてもひどいものです。
機械が古く2007年ものと処理速度が遅いため、レジには常に長蛇の列が出来てしまい、
並ぶのを諦めて帰ってしまうお客様が出てしまうことも多々あるようです。
今でも店内アナウンスは、 “Attention Kmart shoppers,” と過去の輝かしい時代を
思い出させてくれます。
N95のマスクがちょうど入荷されました。1個4ドルです。おひとり様4個まで。
KマートKmartは、再度エッセンシャル店として復活しようとしています。
FORBESに載っていた上記ストーリーは、シュール感を漂わせながらも
多数店舗型ビジネスはこれから通用せず、地域密着型の専門店しか残っていけないことを
伝えているような気がします。
どの地域のお店も同じ品ぞろえでは、ワクワクしませんし、オンラインで事足りて
しまいますから。
過去の栄光にとらわれることなく、情熱を持った従業員を引き上げ、
地元の需要をしっかりと考察し、小粒でもしっかりビジネスとして成り立たせて
行って欲しいと思います。
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