パーソナルスタイリングサービスを行うオンラインアパレル企業スティッチフィックスは、約18%にあたる1,400人のカリフォルニアの従業員を解雇し、オースチンやミネアポリスなど人件費が抑えられるところで新しく従業員を雇用していくとウォールストリートジャーナルが発表しました。
ウォールストリートジャーナルによりますと、サンフランシスコベースのオンライン
アパレル企業スティッチフィックスは、今から9月までに解雇を行っていきますが、
転勤してもいいスタイリストは、そのまま残ることができるようです。
そして、夏から2021年にかけて、オースチン、クリーブランド、ミネアポリスなど、
人件費を抑えられる場所を勤務地とし、2,000人のスタイリストの採用していくとのこと
です。
今回の対象者は、カリフォルニア州でリモートワークをしている全従業員で、
転勤せず退職していく従業員に対しては、退職金、ボーナス、健康保険を支給する、
とCNBCは報じています。
同社、8,000人の全従業員のうち、5,100人がスタイリストです。
そのスタイリストたちが各お客さまに合わせて洋服、アクセサリーを見繕い、毎月発送、
お客さまはその中から好きなものだけを選び購入、不要なものは返送するシステムに
なっています。
創立者兼CEOのカトリーナレイク氏は、同社をスタートアップから小売業界を混乱させる
までに成長させてきました。株式公開をしたのは2017年。それ以前には、既に評価額が
10億ドルを超える企業に与えられる称号ユニコーンを得るところまでいき、
2018年時点では、評価額20億ドルにまで大きくなっています。
そんな企業でも、アメリカで更なる拡大を継続させるために同州の高い運営費から逃れる
ために他の場所を探しています。
今回のパンデミックは、全米全土の経済を崩壊させるだけではなく、多くの失業者をも
生み出しています。今ではここ10週間の間に、4,000万人が失業したと推測されています。
同社は、今回の解雇の件は、パンデミックの影響ではないと、サンフランシスコ
クロニクル社に述べているものの、今回の危機的状況は、小売業界にとって崩壊的大混乱を招いており、同社も南サンフランシスコの配送センターを3月に閉鎖しています。
巷では、COVID-19の影響を受けて、店舗オフラインは不調、Eコマースは好調との
セオリーが主流ですが、Eコマースだからいいと言う訳でもなさそうです。
好調と言われるEコマース企業でも絶え間ない努力をしています。
現状をしっかりと把握し、対策を練る。そして練った対策を実行し、検証する。
コロナ禍を乗り切るためにはこれの繰り返ししかないのかもしれません。
果敢に動いている企業です。きっと困難を乗り越えてくれるだろうと信じています。
参考:Yahoo! News
Business Insider
CNBC
写真:code83 / Pixabay
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