KUMU CREATION

アメリカの今をお届けしながら、生活を楽しく、かっこよく、豊かにとつぶやきます。

アメリカ工場にも影響

アメトラを代表するブランドの1つブルックスブラザース社は、
先月5月の話ではありますが、400人以上を、ハバーヒルにある傘下のサウスウィック工場
から解雇すると発表しました。発表によりますと東海岸にあるその他2つの工場閉鎖の
準備にもとりかかっているとのことです。

ハバーヒルの工場にて7月20日付けにて413人の従業員を解雇していくようですが、
現場は2か月程前に、新型コロナウイルスの影響を受けて、スーツ、ネクタイの生産から
マスク、ガウンの生産にシフトしたばかりでした。

ハバーヒル市長のジェームズ・フィオレンティーニー氏は、
「市を上げてブルックスブラザースの財政難による失業を回避するためにも
ベストを尽くす。」「仮に生産拠点を国外に移転するとなると減税もしてきたのに
悲劇的なので、同社と話し合いを続けていく」と、述べています。

Bloombergによりますと、同社は、6億ドルの債務を抱えており、新型コロナウイルスの
パンデミックになるだいぶ前より身売り先を探していたようです。

同社は、正式に倒産申請をしたわけではありませんが、その他2工場も閉鎖に向かって
動いています。

7月20日には、ノースカロライナの工場を閉鎖し、146人を解雇すると
Raleigh News & Observerが報じ、ネクタイを生産するロングアイランドの工場も8月には
閉鎖する予定で136人が解雇になるLong Island City Postも報じました。

同社は、「サウスウィック工場を閉鎖するか否かは、これからの協議次第」とし、
フィオレンティーニー市長は、「数件と身売りの話をしている最中で内容を精査している
ところ」と述べています。

「ヘリテージを語る上でも非常に存在感のある重要な工場で、従業員の方々を
リスペクトしている。困難を乗り切るためにも可能性のあることはすべてを協議して
いく。」と、同社スポークスウーマンは語ります。

サウスウィック工場は1929年から稼働しています。2009年にローレンスより、
現在のハバーヒルに移転、ブルックスブラザースの親会社リテールブランドアライアンス社の傘下に入りました。

マサチューセスフィスカルアライアンスによりますと今回の閉鎖は、「コロナ禍中の
ビジネス環境の厳しい状況の現れ」と言っています。

「マサチューセスのスモールビジネスの方々が経営を継続していく意思を失っているのは
驚くべきことではない。マサチューセスの誇りであったメイドインマサチューセスが
過去の栄光になりつつある」とマサチューセスフィスカルアライアンスのPaul D.Caney
スポークスマンが言うのに対し、「今回の工場の件は、歓迎できるものでもないが、
ウイルスの影響をマサチューセスだけが受けた訳でもなく、永遠の課題であるアメリカに
どのようにして生産労働者を呼び戻すかを考えるとアメリカ本土にも大きなダメージを
与える。」とフィオレンティーニー市長は、言っています。


マンハッタンを闊歩するウォール街のバンカーにこよなく愛されている同ブランドは、
なかなか私にはサイズが合わず、メイドインUSAには惹かれるものの、特にジャケットは
胸板の厚さの違い(骨格の違い?!)からどうやってもブカブカでご縁はありません
でした。それでもやっぱり金ボタンの紺ブレといったらブルックスブラザースですし、
私にとっては憧れのブランドです。
在宅勤務が定着しつつある現状だと、ブルックスブラザーズの裕福な常連客でさえスーツを新調する必要がないような状況なので非常に厳しいとは思いますが、200年の歴史を
途絶えさせないためにもアメリカでもっとも歴史のある衣料品として生き残ってくれることを願うばかりです。

参考:Boston Herald
   Bloomburg
写真:BrooksBrothers公式ホームページのスクショ

0コメント

  • 1000 / 1000