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中国からのデニムジーンズ輸入が激減

新型コロナウイルスパンデミックの影響を受け、世界的に店舗閉鎖が拡がり需要は減少し、多くの失業者が生まれました。世界各国での工場閉鎖のため原材料も限られてしまい、
社会の広い範囲が完全に停止してしまった中、デニムアパレル業界も大打撃を受け、
4月までのアメリカが輸入したデニムアパレル品は、23.73%減少し、約8.1億ドルに
なってしまいました。

Commerce Department’s Office of Textiles & Apparel (OTEXA)によりますと、
第一四半期の輸入が13.95%減少であることと比較してもここ3か月は、特にデニム
ジーンズの落ち方が急激です。
2月は中国旧正月休みの延長による閉鎖、次の続く2か月は、世界中に広まってしまった
COVID-19の影響を受け、前例がないほどの状況になっています。


輸入の下落は、デコボコはありますが、上位10社によってもたらされています。

メキシコは、4月までの12か月の19.68%のシェアを占め、44.88%下落し、ここ4か月では
1.44億ドル、3月から閉鎖していた工場は最近再開したばかりという状況です。
7月1日から発効されるUnited States-Mexico-Canada Agreement (USMCA)により、
デニムの輸出が戻るのではないかと感じている方々はおり、
「USMCAが発効されれば、サプライチェーンを見直すブランドの多くにとって、
メキシコは、成長、回復するためのキープレーヤーに再度返り咲く。」と
グローバルデニムのクリエーティブディレクターAnatt Finkler氏は、最近のバーチャル会談で
述べています。


中国からの輸入は、67.54%急降下、4月まででは7,430万ドルになり、今までは首位を
独走していましたが、3位まで下落、41.88%ダウンでマーケットシェアも15.55%まで
12か月間で落ち込みました。中国からの輸入は、米中貿易戦争による制裁関税が発動して
以来、生産拠点を移転した企業も多く出て来ており、長期にわたって負のスパイラルを
描きながら、下降を続けています。

他国のデニムアパレル供給主要国をみてみると、

・バングラディッシュ:14.68%上昇、約1.49億ドル、17.36%にマーケットシェアも上昇

・ベトナム:20.26%上昇、約1億ドル、11.18%へマーケットシェアも上昇

・パキスタン:7.44%上昇、約7,800万ドルへ

・カンボジア:76.98%上昇、約4,700万ドルへ

・スリランカ:9.17%上昇、約1,800万ドルへ

・エジプト:12.62%下落、約4,000万ドルへ

・ニカラグア:20.35%下落、約2,500万ドルへ

・インドネシア:38.97%下落、約1,480万ドルへ

のように移り変わっています。



米中貿易摩擦の影響を受けた中国がかなりの数字を落としており、その分、他の主要国は、頑張っています。これからも世界的にCOVID-19の影響は続くでしょうし、
米ブランドは、既に再考したところはあるかと思いますが、サプライチェーンの再度
見直しが必要になってくると思います。ただ、中国生産背景が、便利なだけになかなか移転
することができないブランドも出てくるかもしれません。
こんな転換期だからこそMade in USAのジーンズにも再度脚光が浴び、ハイエンドブランドと共にファッション産業を盛り上げていって欲しいと思います。


参考:Sourcing Journal
写真:Waldemar Brandt / Unsplashより

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