巷では、小売業の店舗閉鎖ニュースがたくさん出回っていますが、今までとは違った戦略で
新しい事業、サブスクリプション型レンタルサービスを開始しているところが昨年より
出て来ています。
米アパレル小売大手のアーバン・アウトフィッターズ/Urban Outfitters, Inc社は、
昨年夏よりサブスクリプション型の女性衣料レンタルサービスをヌーリー/Nuulyと称し、
ブランド展開しています。
ヌーリーの会員になれば、月額88ドルで、アーバンアウトフィッターズのほか、
姉妹ブランドのアンソロポロジーやフリーピープル、それ以外にも提携したブランド、
リーバイスやラングラー、スポーツ系リーボックやビンテージアイテムなどを含む
約100ブランドの中から選びたい放題になります。
1か月に6アイテムをレンタルすることができ、最高800ドル程の額のアイテムだそうです。
実際試した方によると総額938ドルのアイテムになったとも。
更に、
・シッピングフリー
・好きなものはレンタル後に購入できる
それ以外は返送し、次の6アイテムを選べばいい
・洗濯/クリーニングしなくていい
・破損してしまっても追加費用はかからない
・サブスクリプションを一旦止めることもいつでも辞めることもできる
と、会員にとって、悪いことはありません。
ターゲットとしているのはミレニアル世代。
彼らは、ファッションを気にしながらもサステナビリティをも気にしてます。
「毎月6アイテムを選んでもらうことで新しいファッションを継続」、
「レンタルにすることで無駄なモノを所有せず、サステイナブルなライフスタイルに」
を同社は、ヌーリーを通してエコ意識も高いミレニアム世代に提供しています。
アパレルレンタルだと、レントザランウェイ、エクスプレスが運営するスタイルトライアル
などもありますが、同社は、レンタル事業を営むほかの多くの小売企業とは異なり、
ロジスティック、フルフィルメント、クリーニングサービスをインハウス化して、
独自性を出しているようです。
・ファッショントレンドは移り変わりが早く、今年着ていたものが来年も着れるとは
限らないけどおしゃれでいたいし、新しいアイテムにもチャレンジしてみたい
・環境にも気を使いたいし、無駄なモノもいらないし、モノの所有もこだわらない
そんな、ミレニアム世代の考えが、レンタル事業をこれからもっと後押ししそうです。
アウトレットや古着屋などでは、「これは、出会いだ」と自分に言い聞かせ購入、
セールで安くなっているのを見ては、「こんなに作り手が頑張って作っているのに」
と思ってしまい購入。
物欲が強く、好きなものに囲まれていたい私からしてみたら洋服がレンタルなのは
少し信じがたいですが、今の世の中の流れを反映しているのは間違いありません。
たんすの肥やしも減るし、経済的にもいいですよね。
とは言え、アメリカンイーグルが運営していたスタイルドロップは、今年1月に閉鎖
している現実もあります。これからもアパレルレンタル業界の動向を追いかけていきたい
と思います。
参考:アーバンアウトフィッターズ公式サイト
ヌーリー公式サイト
Business Insider
写真:ヌーリー公式サイトのスクショ
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