今週だけでも2,100店舗以上が閉鎖になると公表されました。
ショッピングモールに打撃を与えるだけではなく、まだまだ状況は悪化しそうです。
そして、店舗閉鎖は加速し、ショッピングモールにも警笛を鳴らしています。
先週から今週にかけてモール中心に展開している企業、
ザ・チルドレンズ・プレイス / The Children's Place、
インディテックス (ザラ所有) / Inditex、ゲス / Guess、
ジースリー・アパレル・グループ(カルバンクライン所有) / G-III Apparel Group、
シグネット・ジュエラー / Signet Jewelers
が、閉鎖を発表し、合計は2,100店舗以上になります。
火曜日、Kay Jewelers、Zales、Jared、H.Samuelを所有するシグネット・ジュエラーが
380店舗を今年中に閉鎖することを発表しました。
水曜日には、ザラを所有するインディテックスが、1,000~1,200店舗を2年の間に閉鎖
すると発表しましたが、インディテックスが数多くの所有するブランドごとの閉鎖計画に
関しては、まだ明らかにしていません。
同じく水曜日にはゲスが、18か月以内にアメリカ、中国にて100店舗を閉鎖するとも
発表してします。
木曜日、ザ・チルドレンズ・プレイスは、現存の1/3にあたる300店舗の閉鎖計画を
発表しました。2021年までにかけて実行し、2020年には200店舗を閉鎖するようです。
同じく、6/4木曜日には、ジースリー・アパレル・グループは、Wilsons Leatherを110店舗、
G.H. Bassを89店舗、閉鎖することを計画していると述べました。
同社は、DKNY、Donna Karan、Calvin Klein、Tommy Hilfigerも所有しています。
店舗閉鎖の発表の急増は、JCペニー、ノードストローム、チューズデイ・モーニング
およびビクトリアのシークレットオーナーであるエル・ブランズが5月に発表した
700を超える店舗の閉鎖に続くものになっています。
新型コロナウイルスパンデミックが続く中、店舗閉鎖の数はこれからも異常なほど増える
だろうと予測されており、間違いなくショッピングモールにも影響を及ぼすことに
なります。
コアサイトリサーチ / Coresight Researchは、今週、今年中に店舗が閉鎖されるだろう
予測値を15,000から25,000に上げ、今までで一番最悪の昨年の数字9,300店舗を大きく上回るものになっています。同社が更新したのは、新型コロナウイルスによってもたらされた
更なる悪影響があったからとしています。
同社が予想している店舗閉鎖のうち、約55%から60%がショッピングモールにありますが、
「アパレル小売店やデパートがようやく機能するようになってきたように見える」
とも同社は述べています。小売店が苦戦すれば、ショッピングモールは代わりのテナントを
探すのに苦労するかもしれませんし、挙句の果てには、モール自体も閉鎖に追い込まれる
かもしれません。
小売業コンサルタントのジャン・ニッフェン氏は、今週、
「アメリカにある約1/3の1,000か所のモールがパンデミックの影響を受け、
2021年までに閉鎖されるだろう。」「モール自体が、長い間人気が無くなっていたが、
ここに来て、更に悪化している。」とCNBCに述べています。
大型小売店の店舗閉鎖は、負のスパイラルにショッピングモールを巻き込んでいます。
映画館もよくない、レストランもよくない、ことを考えるとショッピングモールにとって
この状況は、2重苦、3重苦にもなりそうです。増加しているカーブサイド・ピックアップ対応のパーキングを増やしたところでモール内が空き店舗だらけだったら集客も
できません。スタバも店舗を減らすと言っていますし、一体どうなってしまうのでしょう。
どんなショッピングモールが勝ち組になるのかを楽しみに待ち、これからも動向を
追いかけていきたいと思います。
参考:Business Insider
CNN Business
写真:Tim Mossholder / Unsplash
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