アメリカ最古の百貨店、LORD & TAYLOR / ロード＆テイラーは2日、米連邦破産法11条の
適用を申請して経営破綻しました。
新型コロナウイルスの影響で全米の38店舗が営業休止となっていて、売上高の急減が
大きな原因だったとのことです。
同社は1826年にニューヨークで創業し、米国で最も古い百貨店です。1900年代には、全米の主要都市に店舗を広げていきましたが、ネット通販の台頭などで、近年は不振が続いていて2019年には、ニューヨーク5番街の旗艦店を閉鎖していました。
同年2019年に米衣料品レンタルの新興企業LE TOTE / ル・トートの傘下に入り、不採算店の閉鎖などで立て直しを図ってきましたが、3月半ばからはその全店を休業せざるを得なく
なり、ECサイトの営業は継続していたものの、店舗の売上減を補うほどにはいかず、破綻に追い込まれてしまいました。そして、親会社である、LE TOTE / ル・トートも同日、
米連邦破産法11条の適用を申請し、経営破綻してしまいました。
破産裁判所に提出された資料によると、最大の債権者は850万ドル（約9億円）の資金が回収できなくなるイスラエルの投資会社LIQUIDITY CAPITAL II / リクイディティー・キャピタルIIということだが、売掛金が未回収のアパレル企業も多いようです。
G-III LEATHER FASHIONS / G-IIIレザーファッションズが、470万ドル
POLO RALPH LAUREN / ポロ・ラルフ・ローレンが、350万ドル
MICHAEL KORS / マイケル・コースが210万ドル
も債権者になっているようです。
200年近い歴史を持つ老舗は、NYCマンハッタンにあったアイコン的な旗艦店は、WeWorkに売却したり2012年にスタートした新興企業LE TOTE / ル・トートに身売りをしたりと、
老舗らしからぬことをし、存続させようとしたように見受けられますが、38店舗の営業休止は、もちろん大きな売上減の要因ですが、Eコマースへの消費者の行動変化のスピードに
ついていけませでした。ウエブサイトを見ても、少し量販店感が漂っていて老舗だからこそ出せる空気感がぜんぜんなく、正直がっかりさせられてしまいました。
雰囲気って大事ですよね。
本件、多くのアパレル企業も債権者になっていそうです。
2次災害が起こらないことを願うばかりです。
参考：NPR
NEW YORK POST
WIKIPEDIA
写真：NEW YORK POST / GETTY IMAGE
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